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ビーズ刺繍(後編)|ビーズを入れるトレーや糸通しがあると細かい作業の効率がぐっとあがります。

文:安田由美子(針仕事研究家 NEEDLEWORK LAB)  撮影:天野憲仁(日本文芸社) 

ビーズ刺繍に使う糸

ミシン糸、手縫い糸、キルト糸、刺繍糸を使うときもあります。透明なビーズを使うときは中を通っている糸の色が見えます。試してから決めるといいですね。樹脂加工のコーティングされた糸などは使いやすく、毛羽立ちにくいです。ミシン糸を使う場合などは撚りが戻ってきて刺しにくいこともあります。そのときはビーズワックスを付けるとからまることもなくなり、作業がとてもはかどります。


▲左から、フィラガン・手縫い糸(綿100%、コーティングされた細い糸)、シャッペスパン30番・手縫い糸(ポリエステル100%)、メトラー・キルト糸 メトロシーン(ポリエステル100%)、シャッペスパン90番・ミシン糸(ポリエステル 100%)、フジックス・モノカラー(ナイロン100% 透明な糸)、DMC25番綿刺繍糸

 

ビーズ刺繍の枠

ビーズ刺繍は枠を使うときれいに仕上がります。使う枠は、作品より大きめのものを用意します。丸枠などの場合は枠に図案がかからないようにします。固定された枠を使って両手で刺すと早く、安定して作業ができます。枠を使わない場合は、使わなくてもよい刺しやすい布を選んだり、接着芯を利用したり、糸の引きすぎに注意します。


▲apollonの刺繍台Delphes(デルフ)に張った『刺しゅうの基礎』掲載作品。

 

縫う針で刺していく刺繍と、かぎ針(クロシェ)で編み付けるように刺繍していくものがあります。

縫いながら刺していく刺繍では、ビーズ刺繍用の「ビーズ針」の他にも、糸を通した状態でビーズに通れば、フランス刺繍針の細いもの、9番10番も使えます。25番の刺繍糸などを通す場合は長い針穴の方が通しやすいです。

ミシン糸のようなものを使う場合では針の穴が長くても通りますから、メリケン針の9番などを使います。和針は針の先がフランス刺繍針のようにスッと細いため、縫い針の中でも長めの「きぬえりしめ」や「つむぎえりしめ」などもビーズを刺すのには使いやすいです。

『刺しゅうの基礎』ではこの和針については、ちょっと一般的でないので掲載しませんでしたが、きものなどお好きな方は半衿を付けるのにも便利なこの針をビーズ刺繍にも使ってみてくださいね。


▲左から、きぬえりしめ、つむぎえりしめ、ビーズ針、ビーズ針先丸、フランス刺繍針9番、フランス刺繍針10番

リュネヴィル(リュネビル)やアリワーク(アアリワーク)は、先がかぎになった針(クロシェ)を使った刺繍です。リュネヴィルはビーズやスパングルを「糸」に通しておいて生地の裏側から刺繍して留めつけます。アリワークの針を使った場合は表を見ながら複数のビーズを「針」に通しておいてから留めつけていきます。クロバーからは、同じような技法で少し簡単にできる、ラッチが付いたフックのビーズクチュールニードルが販売されています。どれも縫い針で一つずつ付けるより、ビーズが効率よく留めつけられます。


▲左から、アリワークに使うかぎ針、リュネヴィルに使うかぎ針、クロバークチュールニードル


▲左から、アリワークに使うかぎ針、リュネヴィルに使うかぎ針、クロバークチュールニードル。ひとくちにかぎの針と言ってもそれぞれに形が違い、使い方も変わる。

 

ビーズを入れるトレー

ビーズで刺繍をする際、トレーがあると便利です。トレーは市販のものもありますが、使っていて思うのは、トレーが曲がってくれると袋やケースに戻すときに楽だということです。そして、フェルトや革の裏側、あるいはフロッキー加工したような表面だと転がらずに済みます。

下の写真のトレーは内側がスエード調の合成皮革です。10㎝角に切ってから四隅に切り込みを入れてボンドでとめただけのものです。フェルトで同様につくってもいいですね。つくるときはビーズがよく見える色を選ぶとよいですよ。


▲左から、フェルトを縫ったもの。対角線をピンタックのように縫って分けて入れられるようにしたもの、上の三角形のものは、市販のプラスチック製ビーズ用トレー、右は、裏がスエード調の合成皮革。

 

糸通し

針に糸を通すとき、ビーズに通る針と糸となると、かなり細いです。絹糸を通すための糸通しを使うと便利です。


▲絹針用スレダー、木綿針用スレダー

ビーズは糸が通っていて房になって売られているものと、バラのものがあります。一粒ずつ刺していくときは、トレーにバラの状態で出しておいて針で一粒ずつすくいます。二粒以上をまとめて刺していくときは、糸が通っているものに針を通しながら、必要な数を針に移すようにするとバラを拾うより作業が進みます。


▲サイズ6㎝のビーズ通しにビーズを刺したところ。

コーチングの要領でビーズをとめていく場合などには、売られているときの糸では弱いので、丈夫な糸を通します。丈夫な糸と結んで、ビーズを移動させていきます。バラのビーズに糸を通していく場合はビーズ針でもよいですが、アクセサリーなどをつくる際に使う「ビーズ通し」を使うと効率的に通すことができます。

 

 

 

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