刺繍枠―丸枠|小さいものを刺すなら、直径10㎝くらいの枠が便利です。バイアス布を枠に巻いておくと刺繍布がゆるみません。

文:安田由美子(もったいないかあさん NEEDLEWORK LAB)

刺繍をするとき、刺繍枠は必ずしも使うわけではありません。
ステッチによっては使った方がきれいに仕上がるものもあります。
糸を置いて別の糸でとめていくコーチングなどはあった方がやりやすいですね。また、枠がない方がやりやすいステッチもありますし、あった方が刺しやすいようなステッチでも、表側の刺繍糸を浮かせたようにふっくら刺せるためにつかわないやり方もあります。

 

 刺繍枠のサイズと素材選び

丸枠は手に入りやすく、誰でも扱いやすいです。
小さいものしか刺さない場合は、枠の大きさは10㎝くらいの小さいものが便利です。ハンカチの隅なども径が小さいと、はめられます。

図案を枠の際まで刺すと、裏での糸の始末で針が枠にあたってやりにくいので、そのときは少し大きい方がやりやすいです。
かといって、枠を持ったとき中指が真ん中くらいまで届かないと、ちょっと作業がやりにくいものです。

ステッチの最中は針を持っていない方の中指もアシスト役として結構活躍するからです。だいたい15㎝くらいのを目安に、手の大きさに合わせて用意してください。

材質も桧、竹、プラスチックなどがあります。

▲(左)丸枠、桧製10㎝、(右)丸枠、竹製15㎝。

台に固定するのではなく、手で持って刺繍する場合は、より軽いものがいいですね。
布をつけて持った状態はそれなりに重くなりますから。

金具はしっかりしているものを選びます。
ねじが締めにくくてドライバーを使う場合は、締めすぎないように注意します。私が学校で刺繍を習ったときの教材の丸枠は30年経った今でもしっかりしていますよ。

 

 バイアス布を枠に巻くと緩まない

丸枠は内側の枠と外側の枠がセットになっています。
内側の枠だけでもバイアステープのような布が巻いてあると、刺繍布をはめたときゆるんではずれてくることがなく便利です。

▲自作の洋晒(ようざらし)バイアステープ。右はバイアステープを巻いた10㎝の丸枠。

学生の時、服飾手芸の先生から「洋晒をバイアスに切ったものを巻く」と教わりました。
ブロードや伸びる包帯などいろいろ試した結果、やはり洋晒が適度な厚みがあって白色で色移りもなく、いいように思います。
手に入りやすいところでは手ぬぐいぐらいの布がいいかもしれません。常に手でつかんでいる部分ですから、汚れたら取り替えます。

金具のねじの長さに余裕がある場合は外枠にも巻いておくと、すべり止め効果はさらにアップしますし、ステッチし終わっている部分を挟んでも枠の硬い面が直接当たらないので、ちょっと安心です。

また、白いハンカチや薄手のタオルなどに丸く穴を開けて、刺繍布に重ねた状態で一緒に枠にはめると、手の汗などから布を守ることができます。


▲当て布をして刺繍布をはめた状態。

丸枠はふつう、内枠を置いて、刺繍布、外枠を置いてはめます。
フリーステッチなどは布の表側(上側)で作業することがあるので、この向きがいいですね。

 

 クロスステッチをするときは

クロスステッチの場合、これを逆にするのもおすすめです。クロスステッチで丸枠を使う場合、外枠、刺繍布、内枠の順にはめます。

▲凹にクロスステッチ用リネン(パンダ)をはめた状態。

クロスステッチは表面(上側)で枠の縁が邪魔になって困るような作業をすることはほとんどなく、布の裏、しかも端の方で糸始末をする場合、裏に枠が出ていない方がいいのです。

はめ方を変えるだけで、作業が楽になりますよ。

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