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晴代さんのシンプル生活のつくり方。第10回(後編)|美しいドライフラワーになるのは水分量の少ない花。元気に咲いている段階で乾かすのも大事。

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静岡のグリーンとドライフラワーのお店「nest」さん。前編ではそのカッコよくて可愛いインテリアを紹介しました。後編はドライフラワーのお話です。

撮影・文:中野晴代

鳥が卵を産み育てる巣を意味する「nest」

安心感や安らぎを感じながら集う場所、
ぬくもりのある我が家、
心の羽を休めて帰る場所、

「nest」は、そんな暖かく包み込むような意味を込めてつけられた店名。


▲控えめな小さなスワッグ。

 

癒しの空間にぴったりのドライフラワー

小さなスワッグやプレゼント用のアレンジも、派手過ぎず主張し過ぎず、さりげない可愛らしさはドライフラワーならでは。店名の「nest」を思わせる、安らかな癒しの空間を演出するのにぴったりなアイテムばかりです。


▲アンティークカラーのリース。


▲プロテアを使ったリース。

 

ドライフラワーに向く花、向かない花

店内のなんとも言えない色合いが素敵なドライフラワーのほとんどは、オーナーの幾乃さんがつくられているそう。ドライフラワーって、天井に吊るしておけば、そのままキレイに出来上がるものなのかと思っていたのですが、どうやらそんな簡単ではないようです。

まず、ドライフラワーに向き不向きの花があるのだそう。スターチスなどの、もともと花の水分量が少ないものはドライ向き、その逆で、水分量の多いトルコキキョウなどはドライには不向きなんだそう。


▲色鮮やかなバラやカーネーションも、つくり方次第で美しいドライフラワーに。

確かに花束をもらった時に、そのまま枯れてしまう花と、キレイに勝手にドライフラワーになる花がありますよね。その違いはどこになるの?って疑問に思っていたのですが、花の水分量の違いだったのですね。

つくり方によっても、色の出方や持ちに差が出るんだそうです。花が元気にキレイに咲いている段階で乾かすと色味のキレイなドライフラワーに仕上がるのだそうです。


▲爽やかなブルーがキレイなアジサイ。

 

乾かすときは風通しの良い場所で

直射日光の当たらない場所、風通しの良い場所が最適なのだそうで、お店の環境がぴったりなんだとか。仕入れた元気な状態の花をドライにする際、失敗してしまうこともあるそうです。

そういえば以前我が家に飾っておいた秋色紫陽花も、そのままキレイにドライになるものと、茶色く変色して汚くなってしまったものがありました。同じ花なのになぜ?と疑問に思っていましたが、その時々の部屋の環境によって仕上がりが左右するそうです。


▲小さなアレンジメントやスワッグなど。

だいたいの花は吊るしておけばドライにはなりますが、いかにキレイな色を出すか、いかにその色を長持ちさせるかがプロの仕事のなせる技、というところなのでしょう。

「nest」さんの店内に置かれているドライフラワーは、どれもとてもキレイで繊細な色味が残っています。


▲スツールの上にはヤドリギ。

安らぎを追求した「nest」さん、ぜひ素敵な店舗に遊びに行ってみてください。

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