また訪れたい場所、見たい風景・イギリス編 | Favorite things 第12話(前編)

スタイリング・フォトグラファーの村川麻衣さんの連載、いよいよ最終話です。

撮影・文:村川麻衣

「Favorite things 世界を好きでいっぱいにする!」をテーマに「好きなもの、好きなこと」のお話を1年間させていただきました。締めくくりはまた訪れたい場所やまた見たい風景、好きなものの気配についてお話したいと思います。

 

洗練されたお店が並ぶイギリスの小さな町、ラドロー

Ludlow(ラドロー)はShropshire(シュロップシャー)南部にある小さな町で、Tudor style(チューダー様式:イングランドの15世紀末頃から17世紀初頭までの建築様式)の古い建物が多く残っています。思わず足を止めてしまったThe Feathers Hotelもそのひとつ。

町を歩いていて印象的だったのは、チェーン店が少なく、お肉やさん、パンやさん、サンドイッチ屋さん、どのお店も「入ってみたい!」と思う佇まいだったこと。いくつかのお店は閉まっていましたが、ガラス越しに中を覗いては歩いたことを覚えています。ここにしかないお店が多く、洗練されている空気感に「この町に住みたい!」と思ったほどでした。

白い外観に鮮やかなお花が目を引くお肉やさん。ショーケースに並べられたお肉に丁寧な仕事ぶりが垣間見られます。

パンの形まで可愛らしいパンやさん。

地元の人に大人気のサンドイッチやさんはいつも行列ができるそう。

Ludlowという町を知ったのは、インスタグラムで見つけたBrocante Living(@amy_brocanteliving)というアンティークショップがきっかけでした。大きな蚤の市でもよく見かけていて、たくさんのお店がある中でつい足を止めてしまう世界観に引き込まれてしまいました。

このお皿はBrocante Livingで出逢ったフランスの古いものです。簡単な料理でさえ美味しく見せてくれるので、とても重宝しています。イギリスのアンティークのカトラリーと日本の骨董市で見つけたグラスを合わせて。

 

自然の美しさに涙が出そうになったレイコック

Lacock(レイコック)はコッツウォルズ地方の南にあり、歩いて村を一周できてしまうくらいの小さな村です。多くの家が16世紀から存在し、村全体がNational Trust(ナショナル・トラスト:歴史的建築物の保護を目的として設立されたボランティア団体)管理の下、中世からの村の姿がそのまま残っています。ハリーポッターのロケ地としても有名です。

絵本の世界に入ったような美しい景色に心奪われました。

閉まっていたアンティークショップ。ガラス越しに撮った一枚。素敵なものがたくさんありそうな気配がぷんぷんします。

眠りにつくとき、時々Lacockの風景を思い出します。

後編では、パリにあるまた泊まりたいホテルのことや好きな教会についてお話したいと思います。

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