フラワーノリタケさんの「ハーブの森のセンターピース」|つくりら主催ワークショップレポート(後編)

フラワーノリタケさんの「ハーブの森のセンターピース」|つくりら主催ワークショップレポート(後編)

『Flower Noritake フラワーノリタケの花々』の著者、フラワーノリタケさんのワークショップの開催レポート後編です。前編の「クリスマスの七変化ガーランド」に引き続き、「ハーブの森のセンターピース」をお届けします。

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撮影:奥 陽子  取材・文:つくりら編集部  協力:foglinenwork

クリスマスに忘年会、さらには新年会と、何かと集まる機会が増えるこの時期、フラワーノリタケさんが提案してくれたのは、パーティーやギャザリングにおすすめのテーブルを彩るとっておきの一品、「ハーブの森のセンターピース」です。

“ハーブの森”というのは、フラワーノリタケさんのショップでつくるグリーンをふんだんに使った香り豊かなアレンジの愛称。今回の作品はその進化系です。

 

“ハーブの森”の誕生物語

「ハーブの森は、妻の有里が考えました」。ワークショップが始まると、開口一番、則武潤二さんが説明してくれました。奥さまの則武有里さんは、フラワーノリタケを支える一員であり、アンティークや古道具を扱う「Tisane infusion」のオーナーでもあります。つくりらの連載、「花とアンティークと」では、潤二さんとともに古い雑器を使った花活けを披露してくれました。

長年、生活雑器と真摯に向き合うことで培われた確かな審美眼。美しいものを見極める目としなやかなセンスを併せ持つ有里さんは、つくりらのワークショップでも欠かせない存在なのです。

ハーブの森の原型は「スクエアリース」という名で、著書『Flower Noritake フラワーノリタケの花々』にも掲載されています。数種類のグリーンを束ねてお線香のような束をつくり、それをさらに束ねて、リボンできゅっと結んだらでき上がり。いたってシンプルなつくり方なのに、その四角いフォルムのなんと可愛らしいこと!

「グルーガンを使わずに、もっとシンプルに、もっと自然につくれないか」。ハーブの森は、有里さんがあれこれ思いをめぐらせて誕生した作品。短い茎や花も余すところなく使えて、でき上がりも可愛い。フレッシュなグリーンが次第にドライになっていく様子も楽しめる・・・。まるでひと粒で何度でも美味しい某キャラメルのように多彩な可能性を秘め、季節やシーンに合わせて次々と進化系が生まれました。かくしてハーブの森は、フラワーノリタケで不動の人気を誇るアレンジメントに成長したのです。

 

自立するセンターピースの正体は?

ハーブの森の原型は平置きで、壁に立てかけて飾ります。今回のワークショップのために“開発”されたのは、センターピースとして自立するタイプ。その小道具として抜擢されたのはパイン材の木片です。幅20㎝、奥行き4㎝、高さ6㎝の木片が2つずつ、参加者さんのテーブルに配られています。木片1つにつきハーブの森が1つ。そう、なんと今回はハーブの森を2つつくるのです。

ノリタケさんのデモンストレーションが始まりました。木片にグリーンを巻いていくのですが、長さは木片から10㎝くらい高くします。

テーブルにワイヤーを伸ばして置き、数種類のグリーンを敷き詰め、その上に木片を載せ、さらにグリーンを重ねます。「クリスマスの七変化ガーランド」では、緑のカーテンでしたが、今度はさしずめ緑の壁ですね。ヒバ、ユーカリ、ブルーアイスなど、冬のアレンジメントにおなじみの常緑樹がどんどん巻かれていきます。

「ブルーアイスはドライになると細くなるので、厚めにします。先端のきれいな部分を木片から出しながら、のり巻きみたいにしっかり巻いていきます」と、ノリタケさん。何回か巻いたら、最初のワイヤーの先端と最後のワイヤーの端を結びます。

 

1つめはドライになる花材を主役に

ひとしきりグリーンを巻きつけたら次は花を。レオノチス、ケイトウ、ドライアンドラなどの明るいオレンジ色に、ローズヒップやノバラの実の赤。ドライになっても美しい彩りが楽しめる花材がそろい踏みです。

花や実はグリーンのすき間やワイヤーの間に。白っぽいシロタエギクやラムズテールを差し色として加え、ゴシキカズラを外側に垂らして動きを出します。

 

2つめのアレンジは生花をふんだんに

もうひとつの木片もグリーンを巻くところまでは同じ。細長くカットした吸水フォームをセロファンで包み、木片の上にセット。ここに生花を活けます。デモンストレーションでは2つつくると時間がかかってしまうので、1つめの作品にそのまま生花を足していきます。

薄紫でアンティーク風の色合いのスイートピー、星形のガクが可愛いアストランティア、大きな顔のラナンキュラス・・・。フラワーノリタケご用達の花々がハーブの森の華やぎ娘たちです。

「生花は少し高めに活けます。アストランティアは高低差をつけて。スイートピーは横に飛び出させてもいいですね」

ノリタケさんのデモンストレーションが終わると、いよいよみなさんの番。ノリタケさんはいとも簡単にグリーンを木片に巻いていましたが、実際にやってみるとこれが結構、悩ましい。木片に巻きつけるグリーンの配分がなかなか難しいのです。

「木片の足元が難しい」という参加者さんには、「下から上に挿してもいい」とアドバイス。

みなさんだいぶできてきました。

 

集合写真はティータイムのテーブルで

つくりら主催のワークショップでは、毎回、みなさんの作品を並べて集合写真を撮るのですが、今回は趣向を変えて、ティータイムのテーブルがその舞台。まさにセンターピースです。太陽もだいぶ傾いてきた夕暮れ時、ノリタケさんがキャンドルを灯していきます。

見てください。この幻想的なテーブル! キャンドルのほのかな光を受けた花々は、太陽の下で見せる姿とはひと味違った、なんとも言えない色気を漂わせています。

ティータイムのスイーツはASAKO IWAYANAGIのタルトショコラ。バターの風味が香るざっくりとしたガレットブルトンヌの上にヘーゼルナッツのショコラムースが載っています。ボリューム満点のスイーツは、集中してつくりあげた作品の労を優しくねぎらってくれるかのよう。

美しい花々を縁に自然と会話もはずみ、笑みがこぼれます。「ハーブの森のセンターピース」は、人と人とをつなぐ「カンバセーションピース」でもあるのですね!

前編では、午前中に行われた「クリスマスの七変化ガーランド」の様子をご紹介しています。緑のカーテンのような美しい作品をぜひご覧ください!

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