更新日: 2023/04/24
文:刺繍パパアトリエ鳥屋、ステッチサンプラー制作:脇田美加(JACA 日本アートクラフト協会) 撮影:天野憲仁(日本文芸社)、文:つくりら編集部
刺繍をはじめるにあたり、ステッチを覚えることはとても大切で基本的な作業ですが、ステッチを覚えればさまざまな図案をたのしむことができますし、さらに作品を立体的に表現することもできます。
初心者の方は、まずはよく使うステッチを練習することをおすすめします。詳しいステッチのやり方は記事内でご紹介していきます。
ステッチの種類
○ランニング・ステッチ
○バック・ステッチ
○アウトライン・ステッチ
○チェーン・ステッチ
○フレンチ・ノット
○ロング・アンド・ショート・ステッチ
○サテン・ステッチ
○ブランケット・ステッチ
基本のステッチをマスターできたら、刺繍のたのしみがもっと広がるはずです。
数多くあるステッチの中でも、とくに基本となる「ランニング・ステッチ」。学校の家庭科で習った「なみ縫い」とよく似ています。
刺しはじめは布の裏面から表に針を出します。ランニング・ステッチは線幅を揃えることがきれいにみせるポイントです。2~3mmの等間隔で刺すと、とてもうつくしく仕上がります。針目が曲がってしまう場合はチャコペンで直線を引き、その上をなぞるように刺すと、まっすぐ刺しすすめることができます。
バック・ステッチも基本のステッチのひとつです。針を刺した位置からひと目うしろに戻り、前に針を出し、同じ間隔で刺しすすめていきます。うしろにバックすることからバック・ステッチといい、要領を覚えてしまえばサクサクと刺せるようになるので、練習をかさねることをおすすめします。
アウトライン・ステッチは、輪郭線や立体感のあるデザインを刺すときに使います。刺しはじめは布の裏から表に針を出し、糸を引き出します。すすみたい方向に針を刺し、半目戻った位置から針を出します。このときに、裏にある玉結びに針を刺してしまわないように注意しましょう。
2目めからは、出した針目からひと針分先に針を刺し、半目戻ったところのステッチと同じ穴から針を出します。これを繰り返し、刺しすすめていきます。ステッチが少し斜めにかさなっていくイメージで、針目をやや小さくするときれいな仕上がりになります。
刺繍パパ アトリエ鳥屋
Instagram:@atelier_toya_embroidery
つくりら
Instagram:@tsukurira0714
Twitter:@tsukurira0714
【書誌情報】
『刺しゅうの基礎』
安田由美子 著
初心者はもちろん、刺繍をする人にこそオススメです!
コンパクトなのに、刺しゅうの基礎はもれなく入っています。最も一般的な欧風刺しゅう(自由刺しゅう)のステッチはもちろん、クロスステッチ、リボン刺しゅう、ビーズ刺しゅう、アップリケまで。
思わず刺してみたくなる、素敵なサンプラーも多数紹介。初心者の方はもちろん、ふだんから刺しゅうをしている人こそ、手元に置いておくには最適な一冊です。
刺繍パパ「アトリエ鳥屋(とや)Embroidery」
刺繍作家。キャラクターもの、ストーリーのある人物刺繍、ボタニカルなど幅広いジャンルを刺しており、きめ細やかで鮮やかな色合いのデザインが特徴的。男性ならではの目線で刺繍・手芸をSNSで精力的に発信。「刺繍パパ」の愛称で刺繍・手芸ファンに親しまれている。
Instagram:@atelier_toya_embroidery
https://lit.link/toyapapa189