ひんやりデザートに添えたい真っ赤なハイビスカスシロップ|小暑

制作・文:猪飼牧子 撮影:清水美由紀 文・つくりら編集部

明日7月7日から二十四節気は小暑(しょうしょ)です。

梅雨明けも近くなり、晴れた日に照りつける陽射しは肌をじりじりと焦がすよう。いよいよ本格的な暑さがやってきます。そんな夏空の下、ひときわ目を引く鮮やかな花を咲かせるのは、南国の代表というイメージのハイビスカスです。

 

南国の象徴のようなハイビスカス 真っ赤な花が太陽と会話する

節の話「小暑」ハイビスカス『二十四節気 暦のレシピ』より

ハイビスカスはアオイ科フヨウ属。ハイビスカスという名はフヨウ属の花の総称を示す場合もあります。ハイビスカスをはじめ、アサガオやフヨウなどのアオイ科の花は、開花してだいたい一日で終わってしまうため、切り花ではほとんど出まわりません。そのため、日本では主に鉢植えが中心です。  

ハイビスカスといえば、ルビーのように真っ赤な色をしたハイビスカスティーがありますが、こちらは夏に花が咲く園芸種とは別物。お茶として流通しているのは、同じアオイ科でもアフリカ原産の通称ローゼルと呼ばれる植物です。花期も園芸種のハイビスカスと異なり、9月から11月にクリーム色や少し赤みがかった花を咲かせます。花の後にできる赤紫に肥大した果実(萼と苞)を乾燥させたものがハイビスカスティーです。  

目にも美しいこのお茶は、クエン酸、ハイビスカス酸、リンゴ酸といった酸やミネラルを多く含み、酸味の強さが特徴。私もはじめてハイビスカスティーを飲んだとき、その酸っぱさにびっくりしました。でもその酸味こそが、私たちの体の代謝を促してくれる成分。代謝をよくするということは疲労回復を助け、さらに美容にもよいということです。  

今までにデザートに取り入れたハーブの中でも、ハイビスカスの色はデザートを七変化させてくれるので、重宝しているハーブの一つ。赤い色素は水で容易に抽出できるため、その色をどの程度出したいか、酸味をどれほど際立たせたいかでレシピにバリエーションが生まれるのです。赤さも酸味も控えたい場合は、ハイビスカスの量を少なくするか、水出しに。酸味を調整するとほかの果物とも合わせやすくなります。薄赤い色合いは、ゼリーや水菓子などにするときらめいて、そのたおやかな輝きは格別です。

 

ひんやりデザートに添えたい真っ赤なハイビスカスシロップ

ハイビスカスシロップ『二十四節気 暦のレシピ』より

暑くなるとつい食べたくなってしまうのが冷たいスイーツ。ハイビスカスティーでつくる真っ赤なシロップはそんな真夏のお役立ちソースです。

つくり方は、水100㎖に小さじ2の茶葉を加えて沸騰させ、砂糖大さじ2を加えて煮詰めて完成。白玉アイスにたっぷり注げば、赤と白のコントラストがなんとまあ、きれいなこと。目にも鮮やかな絶品スイーツに舌鼓。

ハイビスカスシロップはかき氷にもおすすめです。

 

* ハイビスカスの効果・効用の詳細はP.214~220をご参照ください。

Instagram:@tsukurira0714

【書誌情報】
『二十四節気 暦のレシピ』
猪飼牧子・清水美由紀 著「二十四節気 暦のレシピ」古くから季節を表す言葉「二十四節気 七十二候」をテーマに、季節の移り変わりを花や植物で感じながら、ものづくりの楽しみを提案。
小さな変化を繰り返しながら、季節とともに四季をたどっていく植物。その時季の植物をアレンジメントや料理やおやつに生かしたり、心と体を健やかするハーブやアロマを活用したり、ちょっとしたおもてなしの小物をつくったり。二十四節気を植物とものづくりで体感できるアイデアとレシピ120を紹介します。

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