植物と人をつなぐもの 第8話(前編)|夏休みに親子で楽しめる!簡単で一歩進んだ多肉植物のアレンジのコツ

お盆休みに入りました。今回は親子で多肉植物を楽しむがテーマです。

撮影・文:TOKIIRO (近藤義展)

季節がめぐり、夏真っ盛りですね。お子さんは夏休み、いろいろな体験経験をしてたくましくなっていくのでしょう。

僕は両親が働きに出ていた関係で夏休みに長期旅行に行ったりはありませんでしたが、友達と自転車で近所の海や山に日々探検に出かける日々。それほど大げさではなかったけれどザリガニつりに行ったり、田んぼの用水路でドジョウ捕ったりメダカ捕ったり、朝早起きしてクワガタ探しに行ったりしました。大人ぬきでね。

今考えるとザリガニの池の周りにはマムシがいたり、クワガタがいる河川敷までは生コン車がバンバン行きかう狭い土手道だったり。大人から見たら危なっかしい場所でした。

今はなかなか子どもだけで虫かごと網を持って山に出かけることはしないのかもしれないですが、ちょっと危なかったことも子どもなりに考えていた気がします。

そんな夏休み、お子さんでも植物に触れていただきたく、今回は親子で多肉植物を楽しむをテーマに前編、後編とお話しします。

 

植物が酸素をつくってくれるということ

植物と触れるうえでまずお子さんに伝えてほしいことがあります。それは「植物が酸素をつくってくれているから息ができるんだよ。空が青くなったのも植物が地球に生まれたからなんだよ」と。学校に行く途中、もしかしたら踏みつけていた植物が可愛く思えてくれれば本当にうれしいです。多肉植物も植物の1つですから。


▲石の隙間に命をつなぐ森村万年草(ベンケイソウ科セダム属)。

 

親子で楽しめる多肉植物のアレンジ

夏休みに親子で楽しめる簡単で一歩進んだ多肉植物のアレンジのコツを紹介します。

多肉植物3種類だけ使ってつくるアレンジです。3種類でも表情豊かなアレンジができます。手軽に手に入るテラコッタの素焼きの鉢を好きな色にペイントするだけでオリジナルの寄せ植えになります。

コツというと植え方など方法論に感じるかもしれませんがポイントはちょっと視点が違うところにあるかもしれません。

何を思い、何を描きますか?何を伝えたいですか?お子さんと真剣に考えてほしいのです。何か目的をもってつくらせてあげてほしいんです。ママにプレゼントでもいいですし、お花畑つくるでもいいですし、何でもいいんです。と同時に生きている素晴らしさも伝えられるといいですね。

 

僕が考えた5つのテーマとアレンジ

上の写真で紹介したアレンジを1つずつ、解説していきます。

テーマ1「優しいあなたへ」。

テラコッタをグレー、多肉植物もグレイッシュなものを選んでみました。ふんわり包み込む優しさをグレーのグラデーションで表現してみました。


▲白雪ミセバヤ(セダム属)、子持ち蓮華(オロスタキス属)、秋麗(グラプトペタルム属)

テーマ2「ホワイト&グリーン」

テラコッタを白、多肉植物をグリーンと白に絞って清楚さを表現します。感謝を伝えるアレンジに。


▲森村万年草(セダム属)、ベビーフィンガー(パキフィッツム属)、トリマネンシス(エケベリア属)

テーマ3「元気が出るアレンジ」

テラコッタをからしイエロー、選んだ多肉植物もイエロー系、冬はもっと黄葉しもっとイエローなパキパキイエローです。


▲月の王子(セダム属)、サンライズマム(セダム属)、ゴールデンカーペット(セダム属)

テーマ4「春夏秋冬」

ブルーグレーに塗ったテラコッタに季節ごとに表情を変える多肉を植え込み、ゆっくり進化する景色を楽しみます。冬は紅葉してコントラストが美しく生えます。忙しくしているあなたにゆっくり流れる美しい日本の四季を感じてほしいですね。


▲乙女心(セダム属)、プロリフェラ(セダム属)、森村万年草(セダム属)

テーマ5「景色は大空に向かって」

ネイビーの鉢、にょきにょきと成長する子を織り交ぜて景色が変化する様子を楽しみにできる寄せ植え。そして冬は紅葉もあるので楽しみ倍増です。


▲レディジア(セデべリア属)、レフレクサム(セダム属)、グリーンペット(セダム属)

テーマを考えてみるとこんなにバリエーションが組めますよ。後編では実際のつくり方をお伝えします。

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