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キリム、ペルシャ絨毯、ギャッペ 中東の伝統的な織物|『世界の配色見本帳』

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世界各地の伝統的なテキスタイルの色に焦点を当てた『世界の配色見本帳』。配色パターンやテキスタイルのデザイン集として学べる新しいタイプの配色見本帳です。中東エリアの伝統的なテキスタイルの一例を紹介します。

文:ザ・ハレーションズ 撮影:サカモトタカシ 協力:SOLOLA 文:つくりら編集部

「キリム」トルコ・イラン

トルコ語で「毛足の短い平織りの織物」という意味のキリムは、アナトリア高原から中央アジアに住む遊牧民たちが、テントや敷物、布団、毛布など、実用的な生活の道具として作ってきたラグを指す。キリム織りは女性によって行われ、身の回りの動植物や風景の色や形からインスピレーションを得てキリムに織り込んできた。

「繁盛」や「豊穣」を意味する羊の角文様や「邪視除け」のフック文様、「永遠の命」を表す生命の樹文様など、いくつもの大胆な幾何学パターンを見ることができる。

キリム 書籍『世界の配色見本帳』より

▲白と黒を入れ、穏やかなトーンにすることで多色でも調和のとれた配色になっている。周りをぐるりと囲むのは羊の角で、キリムでもっとも多用される文様。男性のシンボル、強さ、ヒロイズムの象徴。

【配色イメージ】
カラーバー キリム 書籍『世界の配色見本帳』より

 

「ペルシャ絨毯」イラン

ペルシャ絨毯とは「イラン国内で製作された手織絨毯」の総称で、高級絨毯として世界中に名を馳せている。曲線的な文様が中心で、極めて複雑かつ細密なデザイン、また織り目が細かく密なのが特徴。ペルシャ絨毯の文様に豪奢な芸術性が加わったのは、16~17世紀ペルシャ美術の黄金期。

現在目にするアラベスク文様や糸杉文様、ボテ文様(ペイズリー柄)、エスリミー(唐草)文様などのデザインは、この頃より多用されるようになった。

ペルシャ絨毯 イラン 書籍『世界の配色見本帳』より

▲同心円状に広がる「ゴンバッティー柄」といわれる繊細な文様は、モスクの天井のデザイン。オレンジとその補色に近い緑みの青と青緑の3色配色は調和のとれた分裂補色配色になっている。

【配色イメージ】
カラーバー ペルシャ絨毯 書籍『世界の配色見本帳』より

 

「ギャッベ」イラン

イラン南西部のザクロス山脈のふもとに住む遊牧民カシュガイ族が手織りする、毛足が長く厚みのある絨毯のこと。伝統的なギャッベは、羊毛を織り込み、果物の皮や草木で染色される。基本的に色は、無染色の生成り・赤・青・黄・緑の5色で、アブラッシュという染色の色むらを利用して、ベースがグラデーションになっている。羊や山羊、ラクダ、人、生命の樹など、シンプルな具象モチーフが多く、暖かみのあるデザインも特徴。

ギャッペ イラン 書籍『世界の配色見本帳』より

▲濃淡のある草木染めの緑がベースカラー。赤い実をつけたザクロの樹は、子宝に恵まれる縁起のいいモチーフ。

【配色イメージ】
カラーバー ギャッペ 書籍『世界の配色見本帳』より

【テキスタイルの問い合わせ先】
キリム:KILIM HOUSE/キリム(https://www.kilimhouse.com/
ペルシャ絨毯、ギャッベ:ペルシャンギャラリー(https://www.persian-g.com/

Instagram:@tsukurira0714
Twitter:@tsukurira0714

【書誌情報】
『世界の配色見本帳』
ザ・ハレーションズ著
橋本実千代監修書籍『世界の配色見本帳』世界各国の伝統的なテキスタイルから、配色パターンやデザインを学べる新しいタイプの配色見本帳です。
長い歴史を持つ民族的な織物や染物から、ソレイアードやフェイラー、ローラ アシュレイといった人気ブランドまで、228種のテキスタイルを掲載、配色パターンは955種!
テキスタイルごとに使用色とボリュームを、見た目の印象で置き換えた「配色バー」で示しています。すべての色にはRGBとCMYKの数値を記載しているので、印刷にもデジタルにも対応。基本的な色のしくみや、世界各国のテキスタイルの特徴や歴史的背景も解説します。国旗とは違った各国の独特なテキスタイルを学べて、新鮮な配色を楽しむことができます。クリエイティブな活動に役立つ一冊です。

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