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二十四節気 暦のレシピ 第3話 立夏|麦わら帽子に似合う「ボタニカル・ハットピン」

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二十四節気も夏に入りました。5月6日から5月20日までが立夏(りっか)です。今回は、植物の力強さをぎゅっととじ込めた「ボタニカル・ハットピン」のつくり方を紹介します。

作品制作・文:猪飼牧子(NEROLIDOL) 撮影:清水美由紀 

いよいよ暦の上では夏が始まります。最初の節は立夏(りっか)。5月6日から5月20日までです。

 

太陽に負けないくらい、力強い植物たち

木々の隙間から降り注ぐ木漏れ日は、美しい光の宝石となってそこかしこに。めいっぱい陽の光を浴び、しなやかに風に揺れ、青々ときらめく草木たちからは命の香りが漂います。

この時季の植物は、春の優しい陽の光の中咲いていた草花たちに比べ、日に日に強くなる陽の光に負けないくらい鮮やかでまぶしいほどの花々を咲かせます。そして、どんどんと色濃く立派になっていく枝葉は、これでもかというくらいに太陽に向かって成長していきます。

そんな植物たちの力強さ。ふとしたときにそれに気づくと、慌ただしく流れている日々の暮らしに一瞬足を止め、今この時を刻んでいる大切さに気づかせてくれる気がするのです。

 

「ボタニカル・ハットピン」のつくり方

これから本格的な暑い夏を迎えていく時季。太陽に向かって元気に育つ植物たちと一緒に過ごすのに麦わら帽子は必需品ですね。今回は、これからの季節に活躍する麦わら帽子にピッタリな、緑鮮やかなハットピンをつくります。

花材は、ドライになった植物とプリザーブドフラワーを使います。

写真左上から、かすみ草黄色(p)、かすみ草白(p)、ユーカリエキゾチカ 、フレンチフィリカ(p)、モリソニア(p)、かすみ草薄紫(p)、鳥の羽根、アジアンタム(p)、シダ(p)、ギンヨウアカシア(p)、シャーリーポピー、ティートゥリー(p)、リューカデンドロン(p)、ウォッシュラベンダー(p)、ヒバ(p)、ロータスブリムストーン(p) *(P)はプリザーブドフラワー

用意するものは、ハットピン用金具(長さ10㎝)、厚紙(3㎝×2.5㎝)、フェルト(黒・大:4.5㎝×3.5㎝、小:2.5㎝×2㎝)。道具は、グルーガン、ハサミ ピンセットを使います。

1.大きいフェルト、厚紙、金具の順に重ねます。

2.金具を厚紙に接着した後、厚紙に沿ってフェルトを内側に折り込み、接着します。

3 金具側に小さいフェルトを接着します。土台ができ上がりました。

4.小さいフェルトの面に花材を接着します。大きめの花材からつけていくのがコツ。今回は一番背面になるグリーンシダやギンヨウアカシアから。ピンセットで花材をつまみ、バランスをみながら位置を決め、接着します。

5.メインになるリューカデンドロンを接着します。

6.リューカデンドロンの周りに土台となるグリーンを埋め込むようなイメージで接着していきます。

7.土台になるグリーンとメインのリューカデンドロンがついた状態。

8. メインのリューカデンドロンと土台のグリーンの隙間を埋めるように、ピンセットを使いなから小花を接着して、でき上がり。

プリザーブドフラワーもドライフラワーも大変繊細な花材です。使い終わった後は、直射日光、高温多湿を避け、箱などに入れて保管しましょう。濃い色のプリザーブドフラワーは色移りする可能性があるので、色の薄い洋服などにつけるときは気をつけて。

どのくらい持つかは保管状況によってかなり変わります。綺麗に保管すれば2年以上は大丈夫です。

 

つくりら編集部よりお知らせ

NEROLIDOLの猪飼牧子さんとフォトグラファーの清水美由紀さんの連載、「二十四節気 暦のレシピ」は、大幅な新規取材を加えて、書籍『二十四節気 暦のレシピ』としてみなさまにお届けします。

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