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由美さんと出会い、つくりらの連載が始まった |編集後記 第1話

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2021年7月に刊行したパリ在住のフラワーデザイナー、フォトエッセイストとして活躍する斎藤由美さんの著書『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』
2020年2月からスタートした、つくりらの連載が書籍として実を結びました。連載から書籍制作まで、由美さんと二人三脚で伴走した、フリー編集者・須藤敦子さんに編集後記を寄稿いただきました。由美さんとの出会いから、コロナ禍で変更を余儀なくされた制作課程まで、7回にわたってお伝えします。

撮影:斎藤由美 文:須藤敦子、つくりら編集部

斎藤由美さんに初めてお会いしたのは、2019年3月のことです。名古屋のライフスタイルショップ「node」で、カリグラファーのヴェロニカ・ハリムさんのワークショップの準備をしていたところへ、ちょうど由美さんが来店したのでした。

お名前は存じ上げてはいたけれど、「あの、パリの斎藤由美さん」に、なんと日本で、しかも名古屋でお会いできるなんて、なんという巡り合わせ。ヴェロニカさんが由美さんと知り合いだったこともあり、すかさずご挨拶して、Facebookでつながらせていただきました。

その年の師走。名古屋でのご縁を頼りに思い切って由美さんに連絡を取り、つくりらでの連載をお願いしました。二つ返事でご快諾いただき、晴れて1年間、由美さんとの連載を担当させていただくことになったのです。

 

連載初回はミモザ

『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』より

連載は2020年2月から始まりました。初回の花はミモザです。いったいどんな写真が、どんな文章が送られてくるのだろう……期待と不安のなか、大量の画像と原稿が送られてきました。画像フォルダをあけると、ミモザが映える石造りの家、ミモザを抱えたパリジャンの姿、たっぷりのミモザを使ったシャンペトルブーケなど、由美さんのファインダー越しにとらえたパリの街並み、フランスの風景が広がっていました。

画像と一緒に送られてきた原稿に目を通すと、これまた面白い!なめらかに綴られた文章は、行間から由美さんのお人柄も感じられ、引き込まれるように一気に読んでしまいました。エッセイストとしても活躍し、ご本人いわく「趣味は読み書き」というだけあって、素晴らしい!の一言。由美さんに連載をお願いできて本当によかった〜!と、心の底から幸せな気持ちになったことを覚えています。

Instagram:@tsukurira0714

【書誌情報】
『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』
著者:斎藤由美『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』

パリ在住のフラワーデザイナー、フォトエッセイストとして活躍する斎藤由美さんが、「花のある暮らし」をテーマに12か月の花を紹介します。
華やかな作品や暮らしに溶け込む花あしらいなど、パリの街に咲き誇る花々の美しい表情を切り取った、たくさんの写真とともにお伝えします。
すぐにでも生活に取り入れられる花活けのテクニックや、由美さんがいち早く日本に広めたシャンペトルブーケに、コンポジション・スペシャル、キューブワークのプロセス解説も。
20年以上パリに暮らし、由美さんが感じた、個性を重んじるフランスの生き方や、花と人、真の豊かさについて綴るエッセイに、心豊かに生きるヒントを見つけることでしょう。ページをめくるたびにパリのエスプリも感じる、心のエステになる一冊です。