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カンタンにして非凡!太陽も笑いかけるトマト料理

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撮影:寺澤太郎 スタイリング:池水陽子 文:太田明子

日が長くなってくると、夏ならではの楽しみがあります。花火大会、盆踊り大会、お寺や神社のおまつりが増えるので、行事目当ての遠来の客があるのもうれしいものです。それにマリンスポーツやハイキングに興じる趣味人もやってきて、すぐさまビールやワイン片手に陽気なおしゃべりの花盛りになることも。

そんなとき、家の主がキッチンに閉じこもって働いていては、ゲストも落ち着かないでしょう。ですからあまり手間をかけない、シンプルな献立を考えます。塩でもむだけとか、炒める、または焼くだけとか。さらにスパイスやトウガラシを隠し味に、オリーブオイルやごま油など味のあるオイルでさっと和えたりかけたりしただけでも野菜のおいしさを存分に引き出せます。

太陽をぞんぶんに浴びて育った夏野菜ははちきれんばかりの輝きで、またとない助っ人。きゅうり、なす、トマト、かぼちゃ、ピーマンといった通年手に入るようになったものも、出盛りの今こそ食べどき。日差しが強まるにつれて濃くしっかりとした個性がでてきますので、素材そのものの味に頼れるというわけです。

なかでもトマトは引っ張りだこの人気者。旨みがぎゅっと凝縮された露地物が出回る季節、格別においしく感じます。ここではおもてなしメニューとして、藤井恵さんの『まいにちグラタン』に登場する、見た目にもかわいいトマトのアンチョビグラタンをご紹介しましょう。 

レシピはカンタン過ぎて申し訳ないほど。にんにくとバジルの香りごとテーブルに運べば、思わずゲストたちの歓声が上がり、宴のヴォルテージがぐんと上がります。

トマトのアンチョビグラタンの材料
トマト…2個(上部を切り落とす)
アンチョビ…4枚(ちぎる)
にんにく…1かけ(みじん切り)
オリーブ油…小さじ2
バジル(ドライ)…小さじ1/2

作り方
耐熱皿にトマトをのせ、アンチョビ、にんにく、オリーブ油、バジルをかけ、250℃のオーブンでこんがりと焼き目がつくまでオーブンで約10分焼く。

写真と「アンチョビグラタン」の作り方は、『まいにちグラタン』より。

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