花とアンティークと|フラワーノリタケ&Tisane infusion 第1回 硝子の雑器で涼を呼ぶ 

名古屋で評判のフローリスト、フラワーノリタケの則武潤二さんと、アンティークと雑貨を扱うTisane infusionの則武有里さんとのコラボレーション・スタイリングです。毎回、有里さんがセレクトした古い雑器に、潤二さんが季節の花をアレンジ。第1回目は、涼しげなガラスの雑器を使ったアレンジメントをご紹介します。

フラワーアレンジ&スタイリング:則武潤二、則武有里 撮影・文:則武有里

夏なので涼しさを感じる硝子(ガラス)ものを集めてみました。
古い硝子は透明感が鈍いですが、それがまた味わい深く、花の美しさをさらに引き立てくれるように思います。

今回は、同じ器を使って、異なる雰囲気のアレンジメントを2種類つくってみました。
1つめのアレンジが上の写真です。虫たちにも人気の色、アクセントになる黄色い花を入れました。

肉厚な花弁のタケシマユリ、黄色い星型の花の集まったクサレダマ、まん丸でユニークなアリウムも入れて、しっくりとまとまった色の中に差し色になる涼しげな水色のデルフィニュウムを加えました。

雨の多い季節は気分が沈みがちですが、ぱっと心が晴れやかになり、元気をもらえるアレンジメントです。お部屋の中でゆっくりお楽しみください。

一輪挿しで遊ぶときは、あまり細かいことは気にせず、ポンポンポンと気持の向くまま器に直感で入れるのがポイント。庭木で摘んだ花と花屋で数本季節の花を買い足して愛嬌のある不揃いさを楽しんでほしいです。

摘んだ花が折れて短くても大丈夫。似合う器に入れてあげてください。長いものはなるべくそのままで生かせられよう大きな瓶に。花の向きと茎のラインは花を入れた後でも器ごと動かせるのなるべくお互いがきれいに見える場所に置けばきれいにまとまります。

上から、クサレダマの葉、エキナセア、カラー、デルフィニュウム(水色)、アリウム(まん丸)、セルリア(アリウムの右)、タケシマユリ(アリウムの左)、クサレダマ

もう1つは、さわやかな白い花をメインにしたアレンジです。

色のトーンを合わせて飾るとまとまった雰囲気が簡単に出せます。大きな花材は大きな瓶に、茎が長いラインのものはなるべく美しく線を残してあげるといいですね。そして差し色として何か別の色の花を入れてあげると、目をひいた華やかさがポッと浮き出るような気がします。

上から、クガイソウ、ブッドレア(大きなフサフサした花)、アガパンサス(白)、サンキライ(グリーン)、テッセンの種、スイトピー(紫の花)、アリウム(まん丸)、エノコロ草

今回のアレンジに使った硝子の器たち。

右から時計回りに外側から、ビネガーオイル瓶(フランス)、硝子フードカバー(ベルギー)、ひょうたん型硝子、保存瓶のふた、ニッキ水瓶(日本)、昭和初期ハエ取り(日本)、保存瓶のふた、三角形のボトルのハーブ薬瓶(フランス)、保存瓶(日本)、硝子花器(日本)、大きな保存瓶(フランス)、白いふた付き飲料水瓶(インド)

古い硝子の器を探すなら、最近、至る所で開催されているアンティーク市や蚤(のみ)の市などをのぞいてみるのもいいですね。和ものを扱う骨董市でしたら、昭和の雑器でもある硝子ものはお手頃です。ぜひ、お気に入りを見つけてください。

もちろん、ご家庭の棚に眠っている大小様々な形の器でも十分楽しめますよ。

硝子瓶をひとつだけ使うなら、器の中までグリーンを生けるアレンジもおしゃれです。

大きな保存瓶のなかに、蔓性のツキヌキニンドウを入れました。水の中に入れると傷みも早いですが、2、3日なら充分楽しめます。もちろん毎日水を変えてあげればなお日持ちします。草取りでとった草や道々フェンスに絡みついた雑草の蔓をいただき、ワイン瓶やジュースの瓶などの硝子の器を準備すれば、涼しさを感じるインテリア小物に変身!

下の写真の器は、昭和初期に使われていたハエ取りです。なんともユニークなフォルムですね。底はドーナツ状に内側に折れ曲がっていて、そのくぼみに水が入ります。そのくぼみに酢を入れた水を入れます。酢の匂いにおびき寄せられたハエが入ってきたら抜けられずに酢水に落ちるという仕組みだったそうです。

長い蔓植物をくるりと水の中に巻き入れます。器の形がユニークなのでふたを外して上から蔓の先端を覗かせたり、足元の隙間から葉をだして動きを出す方が面白いです。
形も様々あり、ふたつきの状態のいいものを骨董市で探すのも楽しみのひとつです。気泡の入った古い硝子のゆらめきが美しく、その昔ハエ取りだったことは吹き飛びます(笑)。
店内にもいくつかコレクションしていたことがあるのですが、お客様にきまって聞かれるもののアイテムのナンバーワンのひとつでした。

最後は潤二さんお得意の即興アレンジ。紫の花、何だかおわかりですか?

アーティーチョークの花なんです。

アーティーチョークはアラビア語で「巨大なアザミ」。和名もチョウセンアザミというだけあって、アザミの花に似ています。
花屋で販売しているアーティーチョークの切花は大きく扱いにくい事があります
そんなとき、短くカットしてテーブルの上にコロンと置いておくだけでも花が咲く強い植物です。そんな花に試験管を入れてもうひと工夫したアレンジ。

 

左上から、クレマチス、スイートピー、アーティーチョーク、フォックステール(白い穂の草)、ベルケア(葉)

硝子の雑器を使ったアレンジ、いかがでしたか?
ラベンダーやミント、バジルなどのハーブを使っても、さわやかな香りが漂うアレンジメントが楽しめそうですね。

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