草木染めのクチュール・アクセサリー「いまノいろ*いまノはな」 2019.3.25(Mon)-3.31(Sun) 東京

写真協力:Veriteco  文:つくりら編集部

瀬戸内海にぽっかり浮かぶアートの島、豊島(てしま)。初めて訪れたその日から島の魅力に取り憑かれ、ついには東京から移り住んでしまった一組の夫婦。それがクチュール・アクセサリー「Veriteco」(ヴェリテコ)を手がける浅田美樹雄さんと浅田真理子さんです。


▲オオイヌノフグリ、ハコベラ、蛇苺、セントウソウ、アブラナ、スミレ・・・。春らしい染め色の小さな草花が敷き詰められた春の庭のブローチ。

Veritecoのアクセサリーの特徴は、なんといっても草木やハーブなどの天然素材で染めていること。2007年に東京・西荻窪で活動を始めた頃からの「染め」への強いこだわり。「いつか自分で育てた植物で草木染めをしたい!」。そんな永年思い描いていた夢が、“豊島への移住”という選択で、緩やかに、そして、着実に、かたちになっていったのです。

豊島に暮らして4年。Veritecoのインスタグラムには、3度目の藍の生葉染めでは、前年に染めた色に重ね染めをしたなど、自ら育てた葉で色づくりを楽しんでいる様子が日々綴られています。


▲胸元に咲く小さな一輪の花々。リアルなカラーと架空の花と。同じものが1つとしてない配色で制作。

「染めの花々たちは、咲きゆく中で色が変わっていく紫陽花のように、時と共にゆっくりと色褪せてゆきます。そんな変化も感じていただけたら。」

これは、Veritecoのホームページに綴られたメッセージ。「色褪せる」という、一瞬、ネガティブに聞こえる変化をも、自然の成せる業として楽しんでほしい。そんな思いが込められています。

草木を育て、色をもらい、糸や布、革などに染めてゆく。そのひとつひとつの手仕事をつないで生まれるVeritecoのアクセサリー。植物の生命が映し出されたかのような色が、私たち人間に似合わないはずがない。そして、その色は、私たちが歳を重ねるのと足並みを揃えて、ゆっくりと色褪せてくれる。まるで人生の伴走者よろしく、頼もしく、優しい存在として。


▲高知の土佐和紙を草木染めで染めてつくった花々は、枯れない花としてインテリアに。

目下、豊島のアトリエには、春らしい染め上がりの色が続々と集まって来ているそう。東京・青山のスパイラルの会場には、”いまノいろ” キットや、小さなガーデンをつくるようにフェルトと糸の配色を楽しむ、”いまノはな” のレシピも舞い込みます。

「ヒトハリヒトハリ糸で描く小さなアクセサリーや、胸に飾る布の花、部屋を飾る和紙の花・・・。現在(いま)の季節を感じる草木染めの色たちを、様々な手仕事で花や蝶、植物に仕立てて、豊島の春風と共にお届けします」(Veriteco・浅田真理子さん)

スパイラルの真っ白で広い空間が、美しい染め色で埋め尽くされるのは、もうすぐです!

期間:2019.3.25(Mon)-3.31(Sun)
場所:スパイラル1F Showcase
東京都港区南青山5-6-23
開催時間:11:00-20:00
問い合わせ先:03-3498-1171

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