美しい本は世界をかけめぐる。『多肉植物生活のすすめ』翻訳出版記念展 TOKIIRO Exhibition 2019.3.19(Tue)-3.24(Sun) 東京

写真協力:TOKIIRO  文:つくりら編集部

独創的な多肉植物のアレンジを提案するトキイロは、近藤義展さんと近藤友美さんのユニット。今年1月から始まったつくりらの連載「植物と人をつなぐもの」では、毎回、“多肉愛”、“植物愛”にあふれるお話を綴ってくれています。

今まで数多くの多肉本の監修や執筆を手がけてきたトキイロさんですが、なかでも異彩を放っているのが、2017年に出版された『多肉植物生活のすすめ』(主婦と生活社)です。

植物書といえば、品種別に解説をした図鑑本が定石ですが、この『多肉植物生活のすすめ』は、トキイロさんのアレンジメントがまるでアートのように紹介されています。1ページ1ページ、めくるたびに、えも言われぬ凛々しい姿が立ち現れ、そしてときおり、ひょっこりと顔を出す「多肉図鑑」の美しいことといったら!こんな本、今までに見たことがない! 

心がしびれる、というか、魂が揺さぶられるというか。表現しがたい感動を覚えたのは、日本の読者だけではなかったよう。発売まもなく、海外の出版社からのオファーが相次ぎ、台湾版、韓国版が出版され、そしてついに英語版が世に放たれることに。

「オリジナルの『多肉植物生活のすすめ』は、カメラマンの砺波周平さんに撮影を、藤川孝之さんにイラストをお願いしました。ブックデザインのデザイナーにMOUNTAIN BOOK DESIGNの山本洋介さんを迎え、多肉植物の作品をとおして、共存するうえでの愉しみ方を提案させていただました。その『すすめ』が英語版になり、TOKIIROが創り出す日本独特の世界観を世界中の方々に見ていただく機会が広がったことはとても光栄なことと思っています」と近藤義展さん。

英語版のタイトルは、『Stylish SUCCULENTS』。装丁もハードカバーとなり、さらにアート感がアップ。著者の思いとゆるぎないコンセプトはしっかりと受け継いだうえで、その国、その国の文化やニーズに合わせて少しずつローカライズされていくのが翻訳本の面白さともいえます。

会場は「一冊の本を売る書店」として知られる森岡書店。本に合わせた空間のインスタレーションも大いに気になるところ。下の写真は、2017年に『多肉植物生活のすすめ』が発刊されたときの出版記念展の様子です。2018年の『ときめく多肉植物図鑑』(山と渓谷社)の出版記念展は、本が図鑑だったので、多肉植物ひとつひとつの個性がきわだつような空間構成を考えたそう。


▲2017年『多肉植物生活のすすめ』の出版記念イベントの様子。

「森岡書店でさせていただく今回の展示ではよりスタイリッシュに、より多肉植物へのリスペクトを表現し、植物が生きる空間の未来形を創造したいと思います」(義展さん)

期間中、トキイロさんは毎日在廊予定。「多肉植物のあれこれなど皆さんとお話しできればうれしいです。数量限定ではありますが、英語版の『Stylsh SUCCULENTS』の販売があります。多肉植物の作品も販売させていただきます」(義展さん)

期間:2019.3.19(Tue)-3.24(Sun)
場所:森岡書店 銀座店
東京都中央区銀座1−28−15 鈴木ビル1階
開催時間:13:00~20:00
問い合わせ先:03−3535−5020

 

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