花とアンティークと 第7回(前編)|エンドウマメに忘れな草。春の足音を告げる“初もの”アレンジおすすめ3選。

名古屋で評判のフローリスト、フラワーノリタケの則武潤二さんと、アンティークと雑貨を扱うTisane infusionの則武有里さんとのコラボレーション・スタイリングです。第7回の前編では、春の足音が聞こえてきそうな、3つのアレンジメントをご紹介します。

フラワーアレンジ&スタイリング:則武潤二、則武有里 撮影・文:則武有里

お正月の花が終わりを告げると、花屋の店頭は一気に春めきます。黄色から始まり、色とりどりの切り花が顔を揃え、店内は俄然、にぎやかに。その中でも北欧テキスタイルのモチーフみたいに、綺麗に丸くハサミで切り取られたようなエンドウの葉は、潤二さんのお気に入りです。

“糸”がこんがらかって、そのまま葉先に縫いつけてしまったようなユニークな姿、これは他の切り花には到底真似できません。

 

その1 エンドウマメの葉と花をヴィンテージのボウルに

食卓でも大活躍のエンドウマメの葉と花は、たっぷりと水分を含み、茎は柔らかで折れやすい。扱いにくいデリーケートな素材ですが、この時季にしか楽しめない貴重なものです。クルクルの巻き毛をサラダのように陶器のボウルにまとめて入れただけですが、初ものを目でいただく爽やかさが存分に楽しめます。

アレンジのコツもなにもございません(笑)。クルクル巻き毛が飛び出してしまうくらいの高さに切り揃えてボウルを埋めるだけです。差し色にこちらもこの時期にしか入荷しないワスレナグサ(忘れな草)の青を入れます。

エンドウの花も蝶が舞っているみたい!春先の貴重なコラボレーションです。

使った花材は、ワスレナグサ(青い花)、アカエンドウ

白い陶器のボウルは1920年代フランス、サルグミンヌ窯のジャグセットで実はお洒落な洗面器なんです(笑)。キッチンで使うボウルとは違い、高さがなく浅いので、花を飾りテーブルに置いてもあまり邪魔になりません。室内に置いておくため、装飾や絵付けが美しいものも多いのですが、今回は白く美しいボウルを器にしてみました。

花や葉は少しだけにすると大きなボウルなので水面も美しく楽しめます。上の写真はコデマリの枝を丸めましたが、花弁だけを浮かべても綺麗だと思います。

 

その2 小さな譜面で初春のテーブルアレンジ

エンドウマメやワスレナグサをテーブルに散らして、春の足音が聞こえてきそうなテーブルをつくってみました。“足音を奏でる”のは小さな譜面。歩行しながら楽器を持ち演奏する際に使われた譜面は、厚紙に貼られていてとてもしっかりしています。楽器に道具をつけ、その先端にこの厚紙の譜面を装着して演奏したそう。内容はわからないですが、澄み渡る青空の中、意気揚々と行進しながら楽器を吹く姿を想像するだけで、思わず鼻歌がこぼれます。

小さな譜面は、小さな日本のマメ皿が丁度似合います。

 

その3 春を待ちきれずに顔を出した花のように

3つめは、引き出しを使ったアレンジです。

昭和初期の古い引き出しで、釘一本大事にされていた時代のものです。しっかりとつくられ、時代の経過と共に大地の土のような飴色に変化しています。土の中から春を待ちきれなくて顔を出した花をイメージして彩りよく飾りました。

引き出しが小さいのでなるべく見えないようするために小瓶を入れてあります。あえてガラス瓶など背の高いものを選んで器も見せて飾ってもいいですね。

左上段から時計まわりに、クリスマスローズ、ビオラ、ラケナリア、ツルバキア(ピンクの花)、ワスレナグサ、ミモザ

初春のアレンジメント、いかがだったでしょうか。
後編では、早春の代名詞、ミモザのアレンジが登場します。お楽しみに!

 

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