つくりら文化祭*ワークショップレポート03 | ひと針ごとに花びらがふっくらと。poritorieさんのリボン刺繍「野の花がま口」。

撮影:奥 陽子  文:つくりら編集部

ひと針で花びらや葉っぱが生まれる

「リボン刺繍は難しそうに見えるけれども、糸の刺繍よりもずっと短時間ででき上がるのもおすすめポイントなんです」と、刺繍作家のporitorieさんは言います。思ったよりも簡単で、ひと針でふっくらとした花びらが現れると聞けば、刺繍はやったことがないけれど、リボン刺繍ならなんとか・・・と淡い期待を抱いてしまいます。

poritorieさんの「野の花がま口」シリーズは、そんなリボン刺繍ビギナーの背中をそっと押してくれる手芸キット。今回のワークショップの題材は、このキットの「冬」です。

グレイッシュブルーのリネンに刺されたリボンと刺繍糸は、なんともいえない渋めのカラー。花といえば、ピンクや赤、黄色といった明るい色をイメージしますが、poritorieさんが選ぶリボンのほとんどは、落ち着いた色。ピンクがかったベージュ、黄味を帯びたベージュ、深い赤を思わせるようなベージュなど、微妙なグラデーションを保ちながら描かれています。

 

渋めのベージュ系でシックに

ワークショップは、poritorieさんのデモンストレーションから始まりました。この作品に登場するのは、2種類のリボンステッチとアウトラインステッチ、そしてフレンチノットステッチです。

ステッチを練習したあと、本番のリネンに刺繍していきます。フレンチノットのつぼみを刺したら、刺繍はもうすぐ完成です。poritorieさんの著書にサインをもらって一緒に記念撮影。

ワークショップは刺繍ができ上がるところまで。がま口に仕立てるのはお家に帰ってからゆっくりと。こちらの「野の花がま口」シリーズのキットは、春夏秋冬の4種類。めぐる季節を追いかけながら、ひとつずつお気に入りに加えていってもいいですね。

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