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香りと味わいに誘われる旅 “『ウイスキーバイブル』刊行記念 スペシャルカクテルイベント” 2018.7.14 (Sat) -9.30(Sun)東京

新しいウイスキーの味わい方、楽しみ方を指南した本『ウイスキーバイブル 本当のたのしみ方を知りたくなったら、この本からはじめよう』の発刊を記念し、東京・汐留のパークホテル東京のバー「ザ ソサエティ」で、スペシャルカクテルのイベントが開かれます。開催に先立ち、ひと足先にテイスティング。真夏の夜のひとときに、ウイスキーテイスティングを体験してみませんか?

撮影:永友ヒロミ  取材・文:朝比奈千鶴

 

入門書にして最高のバイブルが登場

ウイスキーの本場、スコットランド出身のウイスキージャーナリストのデイヴ・ブルーム氏は、ウイスキーの味わいや楽しみは無限大にあるとばかりに102種類のウイスキーに対して6通りの飲み方を新著『ウイスキーバイブル 本当のたのしみ方を知りたくなったら、この本からはじめよう』で試しています。

テイスティングはすべて星で格付けされており、マッチングに向かないものには星はつけられていません。その味わいの表現は多様で、ロマンチック。トロピカーナ家の果樹園で迷子になったり、バービー人形の行列に行く手をふさがれたり!?はちみつ好きのクマは意外と鋭い歯を持っていたりします。

これまでウイスキーでこんな風にイメージを膨らませたこと、ありますか?

ソーダやジンジャーエール、コーラに始まり、ココナッツウォーターや緑茶など本書で試された奇想天外な割り材には、これまでに体験したことのないウイスキーの風景が広がっていそうな気がします。

 

3通りのマリアージュが楽しめるウイスキーテイスティング

そんな本の内容を一部体験できるイベントがパークホテル東京の25Fにあるバー「ザ ソサエティ」で始まります。題して“『ウイスキーバイブル』刊行記念 スペシャルカクテルイベント”。

本の監修者、パークホテル東京 総支配人・鈴木隆行さんおすすめのウイスキーのマリアージュ3種と本をセットにしたものを同時に味わえるという、ユニークな企画です。

その内容は、左から、Jack daniel’sと中国の緑茶、Nikka coffey grainとココナッツウォーター、Dewar’s 12years oldと台湾の凍頂烏龍茶のマッチング。テイスティングでは自分好みの味わいを見つけられるでしょうか? 

日本の文化である丸氷の技術を世界に紹介したことから、“Mr. Ice Man ”といわれる鈴木さん。世界各国からカクテルセミナーの講師依頼の殺到する伝説のバーテンダーです。今回の取材では、特別に鈴木さんの手ほどきを受けながら、ウイスキーの味わいが変化するさまを探っていきました。

 

テイスティング1 Dewar’s 12years old×台湾の凍頂烏龍茶

最初の一杯は、スコッチのブレンデッド、Dewar’s12years oldに凍頂烏龍茶の組み合わせです。テイスティンググラスに注がれたウイスキーを、まずはひと回し。空気に触れさせてから顔にグラスを近づけて、そっと鼻先で香りを記憶に刻む“ノージング”をします。くれぐれも、最初に勢いよく吸い込まないように。ウイスキーが熟成されていく時間を思いながら、ゆっくり、ゆっくり。そしてひとくち口に含んで味わって。

Dewar’s12years oldに凍頂烏龍茶を少しずつ足していきます。

熟成された甘さとスパイシーな香りの骨格を残しつつ、徐々に丸みを帯びていくさまをノージングで感じます。

ウイスキーの分量よりも少し多く凍頂烏龍茶が入ったところで、いきなりライチやユリ、南国の白い花の香りが鼻先に漂ってきました。
「急に、いま香りが開きましたね。きっとこのあたりはデイヴさんがおすすめしている配合に近いと思います」
鈴木さんの言葉に誘われて目を閉じると、まるで南国へ瞬間移動したかのようなジャスミンの華やかな香りがグラスの中ににおい立ち始めました。その味わいは、バナナやマンゴーなどのとろりと熟れた果肉を彷彿させます。

先ほどのカクテルに、氷が入りました。

「さて、こちらはどうでしょう。何か変化しましたか?」
冷えたことで香りが和らぎ、さらりと口当たりがよくなったと答えたら、
「蒸し暑いときなどごくごくと飲めそうですね」と鈴木さん。

実は、本書でDewar’s12years oldにふさわしい割り材としてデイヴさんが星5つをつけているのは緑茶の組み合わせ。けれども、それはアメリカで一般的な甘味料入り緑茶のペットボトル飲料なので、凍頂烏龍茶を合わせたのは鈴木さんのオリジナルです。もともとお酒のもっている複雑な香りのなかからフローラルの香りを選び、凍頂烏龍茶と結びつけてジャスミンの香りに結実させました。

 

テイスティング2 Nikka coffey grain×ココナッツウォーター

次は、デイヴ氏絶賛のNikka coffey grainとココナッツウォーターの組み合わせ。トロピカルな素材同士を組み合わせると、まるでデザートのような味わいになります。割り材の分量が多くなるにつれ、東南アジアでココナッツの実をそのまま割って飲んだときの記憶が蘇ってきます。

氷を入れると温度が下がり、ローストしたアーモンドのような香りが立ち上ってきました。夕暮れのレンガの道と赤褐色の古い建物が想起されます。氷を入れただけなのに飲んでいるシチュエーションが東南アジアからヨーロッパの街に移動するかのような振り幅の大きさです。

 

テイスティング3 Jack daniel’s×中国の緑茶、西湖龍井茶

3つめは、テネシーウイスキーのJack daniel’sと中国の緑茶、西湖龍井茶を合わせます。

ストレートで飲むとちょっとだけウイスキーのセメダインのようなエステル香が気になります。
「実はこれも複雑な味わいをつくるひとつの要素なんですよ」と鈴木さん。
シロップを足すと、あちこちに広がっていた香りや味がひとつに結びつき、まろやかでコクのある味わいに変化します。デイヴ氏によると「緑茶はケンタッキーでは何かと苦労したがテネシーで憩いの場を見つけた」らしい。ほっと安心する味わいの一杯は、仕事終わりにふさわしい。

 

“読みながら嗜む”で、楽しみも倍増

「ストレートで飲んだときにはいろんな香りがありますが、そのなかで自分のいいなと思う香りをひとつ記憶しておくと、次の割り材が決まっていいですね」

鈴木さんは、新しいカクテルを考案するときにはかならず白い紙を用意し、ウイスキーに内包された複雑な味わいをすべて書き出すのだそうです。それらの香りを種類別に大まかにわけ、好みの香りにどんな割り材を合わせたら自分のイメージする味わいになるのか、探っていくといいます。

割り材を考え、味わいの濃さや液体の温度を含めてイメージをつくっていき、どのような順番で飲むか。そんなことを自分で決める楽しみがあるなんて今までウイスキーを飲むときに、考えたこともありませんでした。

「ふふふ、面白いでしょう? ウイスキー自体、つくるときにどうなるかなんてわからないお酒なんですから」

確かに、原料の大麦やトウモロコシなどの穀物を発酵させたあと蒸溜し、木樽の中で何年も熟成の期間を経るのだから、気候や風土も関係し、つくり手の想像を超えるものがこの液体には詰まっていそうです。

鈴木さんに誘われたウイスキーを探検する旅の時間はそろそろ終わり。

時間や温度、空気の触れ方で変化していく液体の特性を生かし、さらに、加えるものやその分量で花開くかのような香りと味わいを楽しむ。これまで、ウイスキーの飲み方といえば、ストレートのほか氷を入れたロックやソーダを入れたハイボール、温めてシナモンスティックなどを添えるホットウイスキーなど定番のものばかりでしたが、テイスティングでは、これまでのセオリーを超えたまったく異なるウイスキーの風景に出会いました。

バーカウンターのかたわらには、『ウイスキーバイブル 本当のたのしみ方を知りたくなったら、この本からはじめよう』。まずは自分で香りや味わいを探ってから読むと、よりいっそうウイスキーの魅力を実感できそうです。デイヴ氏のつけたテイスティングの点数やコメントを見ながら、自分好みの味わいを発見する旅に出かけてみませんか?

 

日程:2018年7月14日(土) ~9月末まで 17:30ー20:00
場所:パークホテル東京 バー(25F) ザ ソサエティ 東京都港区東新橋1丁目7番1号汐留メディアタワー25F
料金:5,000円(税金・サービス料含む)

#1 Dewar’s 12 years old with Taiwanese Oolong Tea
#2 Nikka Coffey Grain with Coconut Water
#3 Jack Daniel’s with Chinese Green Tea
&『ウイスキーバイブル』

ご予約・お問い合わせ: ザ ソサエティ TEL. 03-6252-1166
*事前予約が必要です 

詳細はこちら 
http://parkhoteltokyo.com/restaurant/whiskythemanualevent/

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